・舌側からの矯正治療で、受け口(以下、反対咬(こう)合)は治りますか。
(その2) 答え前回の続きです。前に出ていた下顎(あご)にスプリントという装置を入れて顎を後ろへ戻す治療を、9カ月がんばっていただきました。この間、患者さんにとっては一番辛い期間でしたが、ようやく顎の位置に落ち着きが出てきました(12345)。さて、歯を動かす準備ができましたので、上下の小臼歯の抜歯を行います(678)。歯の裏側にはブラケットを、そしてワイヤーもセットしました(910)。 これから、歯がダイナミックに動いていきます。4カ月経過した状態です(1112131415)。 実は舌側からの歯列矯正治療において、難しいのが「歯磨き」です。表側からの歯列矯正でさえ、装置の凹凸に邪魔されて、なかなか歯ブラシが奥まで届きません。そのため歯を1本ずつ磨ける小さな歯ブラシや洗口液など、いろいろな道具を用いて手入れをすることが必要になります。 それ以上に、舌側からの治療においては、患者さんが直接装置を見ることが難しいため、手入れは想像以上に大変です。 せっかく歯列が良くなっても、虫歯になったり歯肉が腫れてしまっては、それまでの苦労が台なしになってしまいます。 我々もいろいろと細かくお手伝いしますが、まずは本人が毎日の手入れに励まなければなりません。この点についても、十分に了解して治療に望まれるようお願いします。 次回は、最終的に仕上がっていく様子を初診時と比較してお知らせします。
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