・舌側からの矯正治療で、受け口(以下、反対咬(こう)合)は治りますか。
答え骨の発育状態に大きな異常がなく、かみ合わせだけが原因であれば、十分に治ります。今回紹介するのは、25歳・女性の方で、長い間、反対咬合で悩んでいました。 初診時の状態です(12345)。 顎(あご)の位置は、歯列矯正の治療において大変重要です。今回はまず、下の顎(以下、下顎)を後ろに誘導するための装置、スプリントを付けました(6)。石こう模型(789)を見ると、スプリントを付けた状態の下顎の位置が確認できます。かなり後ろに下がっているのがわかると思います。 1カ月後の状態です(101112)。ほぼ前に示した模型の位置まで、下顎が後ろに下がってきました。普通に顎を閉じると、この位置に戻るようになります。もちろん、今の状態ではしっかりかむことはできませんが、歯を動かす準備が整ってきました。 さて、この後に小臼歯の抜歯が行われ、落ち着きを待ってからブラケット、ワイヤーなどの装置を歯の裏側にセットしていきます。 次回はこの続きをお話します。
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