・歯列の部分的な矯正はできますか??

答え

状況にもよりますが、可能です。今回は前歯のことでお悩みだった患者さんを紹介します。前歯が少し前に出ていることと、隣の歯の間に隙間があるのを治して欲しいとのことでした。下の写真は術前の状態です(1,2,3,4)。
7本の前歯に、「ブラケット」というワイヤーを通す装置を付けました(5)。
ココにワイヤ−が入ります(6)。
このワイヤーは何回か交換します。2ヶ月経過した状態です(7,8,9,10)。
隙間がなくなって、前に出ていないのが確認できます。今回の場合、歯を動かす治療は、ここでほぼ終了となりました。本来であれば、すぐにでも歯に付けている装置を除去したいところですが、そうすると、せっかく動いていた歯が後戻りしてしまいます。よい位置に、歯を止めるためには、ある程度の固定期間が必要です。(専門的には保定期間と呼んでいます)特に部分的な歯列矯正の場合は、大変後戻りが起きやすいからです。ただ、今回の患者さんは、どうしても早く装置を除去しなければならなかったため、裏側からですが、少し歯を削らせていただき、固定の為の装置を埋め込むことになりました(11)。
さて、最後に歯の表面に付いていたブラケットを除去した術後の状態です(12,13,14)。
いかがでしょうか? 次回も部分的な歯列矯正についてお話ししましょう。