・歯が回転して出てきた場合、部分矯正する方法はありますか?(その3)

答え

前回の続きです。患者さんは20歳代。骨の中に埋まっていた右下の奥歯が出てきたのですが、歯の向きが90度回転していました。

歯を正しい向きにする治療がほぼ終了し、最後の仕上げとなります。前後の歯との微妙な高さのバランス、歯と歯の距離を調節していきます(1,2,3,4)。

また、一番奥にあった歯は、もともと虫歯になっていたため、その手当として薬を入れていました。この部分の仕上げとして、この歯に小さな修復物(インレー)を入れました(5,6,7,8)。

まだ保定期間で、全部の装置を外してはいませんが、約1年半という期間でようやくこの状態まできました。約20年ぶりに出てきた歯が上下の歯とかみ合って、普通に食事ができるようになっています。

今回は3回にわたっていろいろお話ししてきましたが、「術前」(9,10)、「歯が出てきたところ」(11,12)、術中(13,14)を比較して、まとめとします。

是非ご自身の歯を大切にしていただき、よく噛めて、楽しく食事ができますように。またニッコリとキレイな笑顔がいつまでも自然にできますように。部分的な歯列矯正の話はこの辺にしまして、次回からは、質問の多い「全体的な歯列矯正」の話をしてみます。