
・「受け口」を歯列矯正で治療すると、どのくらい期間がかかりますか。
答え
患者さんの口の中の状態にもよりますが、上下、左右各1本ずつ、計4本の抜歯をさせていただき、歯を動かしていくことが多いです。特に「小臼歯」と呼ばれる、前歯と奥歯の間に位置している歯が抜歯の対象になりやすいです。治療期間としては、2年を目安に考えて下さい。当然ですが、抜歯の必要なところや虫歯がある場合には、歯列矯正の前にそれらの治療を先に行います。実際に歯を動かしていく時には、月に2回程度、通院していただくことになります。歯列矯正の治療は長期に渡りますが、差し歯にするために歯を削ったり、歯の根の治療をする心配もなく治療ができるというメリットは、皆さんが想像される以上に大きいものです。ただし歯を動かす様々な装置が、口の中に入ります。そのために、歯のブラッシングをよりしっかり行い、虫歯になったり歯肉が腫れたりしないように、十分手入れをする必要があります。今回は成人の方からの質問でした。一般的に成人は歯の成長が終了したと考えられるため、今回のように抜歯して歯を並べるスペースを作ることが多くなります。ではまだ成長過程であるお子さんに対してはどうなのでしょう。次回は小児に対する歯列矯正の考え方についてお話しします。
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